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公開日: 2026年5月19日

帰国生入試ガイド

帰国生の大学受験、英語資格はTOEFLとIELTSどっちを選ぶ?

志望大学・英語背景・試験形式との相性から、あなたに合う試験を見極めるための徹底比較ガイド。

「帰国生の大学受験、英語資格はTOEFLとIELTSどっちを選べばいいんだろう…」

海外での経験を活かせる帰国生入試。その準備を進める中で、多くの受験生と保護者の方がこの疑問に直面します。TOEFL®とIELTS™、どちらを選ぶかという決断は、単なる試験選びではありません。今後の学習計画や出願戦略、ひいては合否にまで影響を与える、非常に重要な選択です。

この記事では、そんな悩めるあなたのために、帰国生入試で使われる英語資格、TOEFLとIELTSを7つの視点から徹底的に比較・解説します。

この記事を読み終える頃には、

  • あなたの志望大学とあなた自身の強みに最適な試験がどちらか
  • 自信を持って、具体的な対策をスタートする方法

が明確になっているはずです。2026年から始まるTOEFLの新形式や、IELTSの完全コンピュータ化といった最新情報にも完全対応していますので、安心して読み進めてください。

TOEFLとIELTSの基本情報:帰国生入試で求められる「アカデミックな英語力」とは?

まず、TOEFLとIELTSがどのような試験なのか、基本情報を確認しておきましょう。この2つの試験は、単に「英語が話せるか」を測るものではありません。大学の講義を理解し、専門的な文献を読み、レポートを書き、ディスカッションに参加するための「アカデミックな英語力(学術的な場面で通用する英語力)」を証明するための試験です。

  • TOEFL iBT® (Test of English as a Foreign Language): アメリカのETS(Educational Testing Service)が開発。特に北米の大学で広く認知されています。
  • IELTS™ (International English Language Testing System): イギリスのブリティッシュ・カウンシルなどが共同開発。イギリス、オーストラリアなどで広く採用されています。

どちらも世界中で認められていますが、日本の帰国生入試では、ほとんどの大学が両方のスコアを受け付けています。

英語力の国際基準「CEFR」で見るスコアの目安

自分の英語力がどのレベルにあるのか、また大学がどのくらいのレベルを求めているのかを知るために、「CEFR(セファール)」という国際的な指標が役立ちます。これは語学力をA1(初級)からC2(最上級)までの6段階で示すものです。

多くの大学では、出願要件としてB2以上、難関大学や英語での授業が多い学部ではC1以上を求められることが一般的です。

CEFRレベル レベルの目安 IELTS (Academic) TOEFL iBT
C1 高度な英語力(複雑な文章を理解し、流暢に自己表現できる) 7.0 - 8.0 94 - 114
B2 中上級の英語力(自分の専門分野で議論ができ、幅広い話題に対応できる) 5.5 - 6.5 72 - 94
B1 中級の英語力(身近な話題について、要点を理解し表現できる) 4.0 - 5.0 42 - 71

この表を参考に、まずは自分の目標スコアをイメージしてみましょう。

【7ステップで最適な試験を選ぶ】TOEFL iBT vs IELTS Academic 徹底比較ガイド

ここからは、あなたに最適な試験を選ぶための具体的な7つのステップを紹介します。「何を」「なぜ」「どうやって」を意識しながら、一つずつ確認していきましょう。

ステップ1:最優先!志望大学の募集要項を確認する

【何を】 まず最初に、あなたの志望大学・学部の最新の募集要項を必ず確認しましょう。

【なぜ】 これが最も重要なステップです。いくら対策しても、志望大学がその試験スコアを受け付けていなければ意味がありません。日本のほとんどの大学はTOEFLとIELTSの両方を受け付けていますが、ごく稀に「TOEFLのみ」といった指定がある場合もあります(例:京都大学の一部入試など)。

【どうやって】

  1. 大学のウェブサイトから「入試情報」「帰国生入試」などのページを探します。
  2. 最新年度の「募集要項(Application Guidelines)」のPDFをダウンロードします。
  3. 「出願資格」や「提出書類」の項目で、英語資格に関する記載を隅々まで読みます。
    • 認められている試験の種類(TOEFL iBT, IELTS Academicなど)
    • 最低出願スコア(ミニマムスコア)の有無
    • スコアの有効期限
    • TOEFLのMyBest™ Scoresが利用可能か

この情報を正確に把握することが、すべての戦略の出発点になります。

ステップ2:試験形式の違いを体感する【会話で解説】

【何を】 4技能(読む・聞く・話す・書く)が、それぞれの試験でどのように測られるのか、その違いを理解しましょう。特にスピーキングとリスニングは形式が大きく異なります。

登場人物

  • Aさん: アメリカの高校に留学中の帰国生。PC操作は得意。
  • S先生: 帰国生入試に詳しい塾の先生。

Aさん: 「先生、TOEFLとIELTSって、スピーキングの形式が全然違うって本当ですか?」

S先生: 「その通り!そこが一番大きな違いと言ってもいいね。TOEFLはパソコンのマイクに向かって録音する形式。一方、IELTSは試験官と1対1で対面してインタビューを受ける形式なんだ。Aさんはどちらが得意そうかな?」

Aさん: 「うーん、人と話す方が自然に話せるかもしれないです。でも、目の前に試験官がいると緊張しそう…。」

S先生: 「そうだね。IELTSは自然な会話ができる一方、試験官との相性も少し影響するかもしれない。TOEFLは公平だけど、周りの受験者の声が聞こえる中でPCに話しかける独特の環境に慣れが必要だね。2026年からはTOEFLのスピーキング形式も変わるから、最新のサンプル問題は必ずチェックしておこう。」

Aさん: 「リスニングも違うんですか?」

S先生: 「良い質問だね。IELTSは音声が流れる前に問題に目を通す時間があるけど、TOEFLは問題の先読みができない。この違いは大きいよ。一般的には、先読みができるIELTSの方が対策しやすいと感じる人が多いようだね。」

【最新情報】

  • 2026年1月からのTOEFL新形式: スピーキングとライティングのタスクがより実践的な内容に刷新されます。
  • 2026年半ばからのIELTS完全コンピュータ化: これまで選択できた筆記形式がなくなり、タイピングでの解答が必須となります。

どちらの形式が自分に合っているか、公式サイトのサンプル問題を解いて体感してみるのが一番です。

ステップ3:スコアの出やすさを知る

【何を】 一般的に、同程度の英語力の場合、日本人帰国生はIELTSの方が目標スコアを達成しやすい傾向があると言われています。

【なぜ】 これにはいくつかの理由があります。

  1. 総合スコアの算出方法: IELTSは4技能の平均点で総合スコアが決まり、0.25単位で切り上げられます(例:平均6.75→総合7.0)。一方、TOEFLは各技能のスコアを単純に合計するため、苦手技能があると全体のスコアが伸び悩むことがあります。
  2. 試験形式の相性: 前述の通り、質問を先読みできるリスニングや、対面式のスピーキングが日本人にとって有利に働くことが多いようです。

【どうやって】 ETS(TOEFLの主催団体)が公表しているスコア換算表で、目標スコアの目安を確認しましょう。例えば、IELTS 7.0はTOEFL iBT 94〜101点に相当します。しかし、これはあくまで目安。スコアの「出やすさ」という観点も考慮に入れて、戦略的に試験を選びましょう。

ステップ4:自分の英語背景を分析する【会話で解説】

【何を】 あなたが慣れ親しんできた英語の種類(アメリカ英語か、イギリス英語か)を分析しましょう。

【なぜ】 試験で使われる英語のアクセントやスペルが異なるため、有利・不利に影響します。

登場人物

  • Bさんの保護者: お子さんがイギリスのインターナショナルスクールに通っている。
  • S先生: 帰国生入試に詳しい塾の先生。

保護者: 「うちの子はイギリスの学校に通っていたのですが、やはりIELTSの方が有利なのでしょうか?」

S先生: 「その可能性は非常に高いですね。IELTSはイギリス英語を中心に、オーストラリアなど多様なアクセントの英語が使われます。聞き慣れた英語で受験できるのは大きなアドバンテージです。スペルも'colour'や'centre'といったイギリス式が使われます。」

保護者: 「逆にもしアメリカの学校に通っていたら…」

S先生: 「その場合は、アメリカ英語に特化しているTOEFLが断然有利になります。アジアのインターなどで多様な英語環境にいた場合は、どちらにも対応できる可能性がありますが、IELTSの多様なアクセントの方が馴染みやすいかもしれませんね。」

【どうやって】

  • アメリカンスクール出身者 → TOEFLが有利
  • ブリティッシュスクールや英連邦諸国出身者 → IELTSが有利
  • その他の地域のインター出身者 → サンプル問題を解いて、聞き取りやすい方を選ぶ

ステップ5:受験環境(費用・日程・会場)を比較する

【何を】 受験料や開催頻度、会場の利便性など、実務的な側面を比較します。

【なぜ】 受験は一度で終わるとは限りません。複数回受験することも視野に入れ、無理なく続けられる環境を選ぶことが大切です。

項目 TOEFL iBT IELTS Academic
受験料 $245 約27,500円
開催頻度 ほぼ毎日 月数回
会場数 全国に多数 主要都市中心
自宅受験 可能 (Home Edition) 不可
スコア確認 4〜8日後 3〜5日後 (PC受験)

【多くの方が見落としがちなポイント】

スコアレポートが発行されるまでの日数です。出願締切ギリギリに受験する場合、スコア発行が間に合わないという事態も起こり得ます。TOEFLの方がやや早く結果がわかる傾向にありますが、どちらの試験も、出願締切から最低でも1ヶ月以上の余裕を持って受験計画を立てましょう。

ステップ6:対策のしやすさ(教材・塾)を考慮する

【何を】 日本国内での対策教材や専門塾の充実度を比較します。

【なぜ】 独学であれ、塾に通うのであれ、質の高い情報や教材にアクセスしやすいかどうかは、学習効率に直結します。

【どうやって】

  • TOEFL: 日本では歴史が長く、受験者も多いため、日本語の参考書、単語帳、オンライン講座、専門塾(トフルゼミナールなど)が圧倒的に豊富です。情報収集がしやすく、対策のノウハウも蓄積されています。
  • IELTS: 近年、対策リソースは増えてきていますが、TOEFLに比べるとまだ少ないのが現状です。ただし、英語で学習することに抵抗がなければ、海外の豊富な公式教材やオンラインリソースを活用することができます。

ステップ7:診断チャートで最終確認する

これまでのステップを踏まえて、あなたがどちらのタイプに近いか、簡単な診断チャートで確認してみましょう。

  1. 志望大学は主に北米(アメリカ・カナダ)?
    • YES → TOEFL向き
    • NO → 次へ
  2. 試験官との対面式スピーキングの方が実力を発揮できる?
    • YES → IELTS向き
    • NO → 次へ
  3. 英語はアメリカ英語に最も慣れ親しんでいる?
    • YES → TOEFL向き
    • NO → 次へ
  4. 問題用紙(画面)の質問を先に読んでからリスニング音源を聞きたい?
    • YES → IELTS向き
    • NO → TOEFL向き

※これはあくまで目安です。最終的には、総合的な判断を心がけてください。

よくある質問(Q&A)

帰国生や保護者の方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. スコアの有効期限は?出願時に切れないか心配です。

A. TOEFL、IELTSともに、スコアの有効期限は試験日から2年間です。

大学入試で利用する場合、出願時に有効期限内であることが必須です。例えば、高校2年生の夏に取得したスコアは、高校3年生の秋の出願時には有効ですが、大学によっては「出願時から遡って2年以内のスコア」と指定している場合もあります。必ず志望大学の募集要項で有効期限の定義を確認し、余裕を持った受験計画を立てましょう。

Q2. TOEFLとIELTSの両方を受験して、良い方のスコアを提出するのはアリ?

A. 戦略としては「アリ」ですが、あまりおすすめはできません。

両方を受験するには、2倍の対策時間と費用がかかります。TOEFLとIELTSは似ているようで問題形式が大きく異なるため、対策が中途半端になり、結果的にどちらのスコアも伸び悩む可能性があります。ステップ1〜7を参考にご自身に合った試験を一つに絞り、その対策に集中する方が、効率的にハイスコアを目指せます。

Q3. TOEFLの「MyBest™ Scores」は日本の大学入試で使えますか?

A. 大学によります。必ず個別に確認が必要です。

「MyBest™ Scores」とは、過去2年間に受験したTOEFL iBTテストのうち、各セクション(R/L/S/W)の最高点を組み合わせたスコアのことです。これを受け入れている大学もあれば、1回のテストデートのスコア(単一テストスコア)のみを認める大学もあります。募集要項に明記されていない場合は、大学の入試課に直接問い合わせて確認するのが最も確実です。

Q4. 色々比較しても、どうしても決めきれない場合はどうすればいいですか?

A. 公式問題集を1セットずつ、時間を計って解いてみましょう。

これが最良の解決策です。机上で比較するだけでなく、実際に両方の試験を「模試」として体験してみてください。どちらの形式が自分にとって解きやすいか、どちらの方が得点しやすいかを肌で感じることで、納得のいく決断ができます。公式サイトでは無料のサンプル問題も公開されていますので、まずはそこから試してみるのも良いでしょう。

実践のためのヒントとコツ

  1. 公式問題集を「模試」として徹底活用する
    本番と同じ時間設定、静かな環境で公式問題集を解きましょう。これにより、時間配分の感覚や、長時間集中し続ける体力を養うことができます。解き終わったら、答え合わせだけでなく「なぜ間違えたのか」を徹底的に分析することが重要です。
  2. 総合スコアだけでなく、セクションごとの強み・弱みを分析する
    「目標スコアまであと10点」と漠然と考えるのではなく、「ライティングであと2点、スピーキングであと3点上げよう」というように、セクションごとに具体的な目標を立てましょう。得意なセクションで確実にスコアを稼ぎ、苦手なセクションの失点を最小限に抑える戦略が、効率的なスコアアップに繋がります。
  3. 【盲点】試験対策を「大学での学びの予行演習」と捉える
    これは意外と見落とされがちな、モチベーション維持のコツです。TOEFLやIELTSで扱われる長文読解やレクチャー、エッセイライティングは、まさに大学入学後の学びに直結するスキルです。「合格のためだけの勉強」と考えると辛くなりますが、「大学の授業を受けるためのトレーニング」と捉え直すことで、学習への意欲が湧き、より実践的な英語力が身につきます。

まとめと次のステップ

今回は、帰国生入試における英語資格、TOEFLとIELTSの選び方について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  • 最適な試験は人それぞれ。「どちらが簡単か」ではなく「どちらが自分に合っているか」で選ぶ。
  • 判断の最優先事項は「志望大学の募集要項」。
  • 次に「自分の英語背景(滞在国など)」と「試験形式の得意・不得意」を客観的に分析する。
  • 2026年からの新形式や完全PC化など、最新動向も考慮に入れる。

帰国生入試は情報戦でもあります。正しい情報を基に、自分に合った戦略を立てることが合格への近道です。この記事が、あなたの迷いを晴らし、力強い一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

さあ、今すぐ行動に移しましょう!

  1. まずは、志望大学のウェブサイトで最新の募集要項をチェックする。
  2. 次に、TOEFLとIELTSの公式サイトで無料のサンプル問題を解いてみる。

免責事項: 本記事に掲載されている情報は2024年時点の調査に基づいています。受験料や試験形式、各大学の募集要項は変更される可能性がありますので、必ず公式サイト等で最新の情報をご確認ください。

TOEFLはETSの登録商標です。IELTSはケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Educationの登録商標です。

※記事内の画像は AI(Genspark)で生成しています

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