公開日: 2026年5月31日
英語だけで卒業できる
日本の大学ガイド
「海外の大学で学びたいけど、費用や距離が気になる…」
「国内にいながら、世界中の学生と一緒にハイレベルな教育を受けたい」
「将来はグローバルな舞台で活躍したい」
このような想いを抱えている高校生や保護者の方にとって、「英語学位プログラム」は非常に魅力的な選択肢です。文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援(SGU)」事業などを背景に、近年、講義から卒業まで全て英語で行う日本の大学・学部が急速に増えています。
この記事では、英語だけで卒業できる日本の大学について、最新情報を網羅的に解説します。国際教養学部から理系プログラム、国公立から私立まで、あなたに最適な大学を見つけるための具体的な知識が手に入ります。この記事を読めば、漠然とした憧れが、実現可能な目標に変わるはずです。さあ、日本で始まるグローバルな学びの旅へ、一歩踏み出してみましょう。
そもそも「英語学位プログラム」とは?そのメリットと知っておくべき注意点
まず、「英語学位プログラム」がどのようなものか、正確に理解しておきましょう。これは、単に英語の授業が多いというレベルではありません。講義、ディスカッション、レポート作成、試験、そして卒業論文まで、卒業に必要なすべての教育活動が英語で行われる大学の正規課程を指します。
つまり、入学から卒業まで日本語を一切使わずに学位を取得することが可能なプログラムです。これは、海外の大学に留学するのと本質的に同じ学習環境が、日本国内で提供されることを意味します。
英語学位プログラムで学ぶ3つの大きなメリット
英語学位プログラムには、従来の日本の大学教育にはない、大きな魅力があります。
1. 高度な英語力と専門知識の同時習得
日常会話レベルをはるかに超える、専門分野で議論し、学術論文を読み書きできる「アカデミックな英語力」が身につきます。これは、グローバルなビジネスシーンや研究の場で不可欠なスキルです。専門知識を英語で学ぶことで、知識と語学力が相乗効果で高まっていきます。
2. 国内での国際的な学習環境
キャンパスには世界中から多様なバックグラウンドを持つ学生が集まります。また、教員の多くは海外のトップ大学で博士号を取得したエキスパートです。こうした環境で学ぶことで、多様な価値観に触れ、国際的な視点やコミュニケーション能力を自然に養うことができます。まさに「日本にいながら毎日が留学」のような環境です。
3. グローバルキャリアへの強力なパスポート
卒業後のキャリアの選択肢が大きく広がります。外資系企業、国際機関、海外の大学院進学など、国内外を問わず活躍の場が期待できます。実際に、プログラム卒業生の多くは、名だたるグローバル企業や国際連合などの機関でその能力を発揮しています。
出願前に知っておきたい3つの注意点
魅力的なプログラムですが、出願前には注意すべき点も理解しておく必要があります。
1. 比較的高額な学費
特に私立大学の場合、一般的な日本の学部に比べて学費が高額になる傾向があります。年間の授業料が140万〜180万円程度になることも珍しくありません。後述する奨学金制度などをしっかりリサーチすることが重要です。
2. 日本語環境との関わり方
授業や研究は英語ですが、一歩キャンパスの外に出れば、そこは日本です。サークル活動やアルバCイト、地域との交流などでは日本語が中心となります。この環境を、日本語も学べるチャンスと捉えるか、あるいは孤立を感じる壁と捉えるかは、本人次第です。
3. 入学時点で高いレベルの英語力が前提
このプログラムは「英語を学ぶ」場所ではなく、「英語で学ぶ」場所です。入学した時点で、大学レベルの講義を理解し、ディスカッションに参加できる高度な英語力が求められます。一般的に、TOEFL iBTで80点以上、難関大学では100点以上が一つの目安とされています。
失敗しない!自分に合った英語学位プログラムの選び方と比較ポイント5選
数多くのプログラムの中から、自分にぴったりの場所を見つけるための5つのステップをご紹介します。
ステップ1:何を学びたい?「学問分野」から選ぶ
まずは、自分の興味・関心がどこにあるのかを明確にしましょう。英語学位プログラムで学べる分野は、国際教養(リベラルアーツ)から、経済・経営、政治、社会学、さらには理工学や生命科学まで、非常に多岐にわたります。自分の学びたい専門分野と、各大学が提供するプログラムのカリキュラムが一致しているか、しっかり確認することが最初のステップです。
ステップ2:どんな大学がいい?「大学の種類と国際的な評価」で選ぶ
生徒:先生、国公立と私立、どっちがいいんでしょうか?あと、「SGU」ってよく聞くんですけど、何が違うんですか?
先生:いい質問だね。まず、国公立大学は学費が比較的安く、研究レベルが高いのが魅力だね。一方、私立大学はプログラム数が豊富で、ユニークなカリキュラムや手厚い学生サポートが特徴的なことが多いよ。
「SGU」というのは「スーパーグローバル大学創成支援」の略で、国が世界レベルの大学を育てるために重点的に支援している大学のことなんだ。国際的な評価も高く、留学生や外国人教員の比率も高い傾向にあるから、よりグローバルな環境を求めるなら一つの重要な指標になるね。
大学を選ぶ際は、国内での知名度だけでなく、世界大学ランキングなどの国際的な評価も参考にしましょう。将来、海外での活躍を視野に入れるなら、国際的な通用度も大切な要素になります。
ステップ3:自分の実力は?「入試要件と難易度」で選ぶ
各プログラムが求める英語能力スコア(TOEFL/IELTS)や、国際的な統一試験のスコア(SAT/ACT/IBなど)は、大学や学部によって大きく異なります。
例えば、慶應義塾大学のPEARL(経済学部)や早稲田大学のSILS(国際教養学部)といった最難関レベルのプログラムでは、TOEFL iBT 100点以上、SAT 1400点以上といった非常に高いスコアが求められることもあります。自分の現在の実力と、目標達成までの期間を現実的に考え、挑戦する大学を絞り込んでいきましょう。
ステップ4:費用は大丈夫?「学費と奨学金制度」で選ぶ
保護者:やはり学費が気になります。私立だと4年間でかなりの金額になりますよね…?
先生:おっしゃる通り、決して安くはありません。でも、諦めるのはまだ早いですよ。多くの大学が、成績優秀者向けの学費減免制度や、独自の給付型奨学金を用意しています。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金だけでなく、大学のウェブサイトで「Scholarship」や「Financial Aid」のページをくまなくチェックすることが非常に重要です。複数の制度を組み合わせることも可能ですよ。
ステップ5:どんな生活を送りたい?「立地とキャンパス環境」で選ぶ
多くの方が見落としがちなポイントですが、学習環境や生活環境は4年間の学生生活の質を大きく左右します。
- 都市部か地方か: 東京などの都市部は、インターンシップの機会や文化的な刺激が多い一方、生活費は高くなります。地方の大学は、豊かな自然に囲まれ、寮が完備されていて学生同士の結びつきが強いこともあります。
- キャンパスの雰囲気: 留学生の比率はどのくらいか?日本人学生との交流は盛んか?少人数教育を重視しているか?
- 学生寮の有無: 特に初年度は、寮生活を通じて世界中の友人と深い関係を築ける貴重な機会になります。
自分の理想の大学生活を具体的にイメージし、それに合った環境の大学を選ぶことが、後悔しないための鍵です。
【2024年最新版】英語で学位が取れる日本の大学プログラム一覧
ここでは、主要な英語学位プログラムを一覧でご紹介します。あなたの興味に合う大学がきっと見つかるはずです。
- 注意: 入試要件や学費は変更される可能性があるため、必ず各大学の公式サイトで最新情報をご確認ください。
国公立大学 編
研究レベルの高さと学費の安さが魅力。最先端の研究に触れたい学生におすすめです。
| 大学名 | 学部/プログラム名 | 学べる分野 | SGU | 所在地 | 特徴/入試要件目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京大学 | PEAK/UTokyo College | 教養、環境科学、日本・東アジア研究 | A | 東京 | 世界トップレベルの教育。※2027年度から新カレッジへ移行予定。 |
| 京都大学 | Kyoto iUP | 工学、農学、薬学など | A | 京都 | 4.5年〜5年の日英バイリンガル教育が特徴。 |
| 東北大学 | FGL | 化学、機械工学、海洋生物学 | A | 宮城 | 理系分野に強み。世界トップクラスの研究環境。 |
| 大阪大学 | Human Sciences | 人間科学、グローバルスタディーズ | A | 大阪 | 社会科学・人文科学分野の国際プログラム。 |
| 筑波大学 | Global Issuesなど | 生命環境学、社会国際学 | B | 茨城 | 複数の英語プログラムを提供。多様な学問領域。 |
| 北海道大学 | MJSP/ISP | 日本研究、農学、工学など | A | 北海道 | 日本文化や最先端の科学技術を英語で学べる。 |
| 国際教養大学 (AIU) | 国際教養学部 | グローバルスタディーズ、ビジネス | - | 秋田 | 全授業が英語。1年間の海外留学が必須。 |
私立大学(首都圏)編
プログラム数が圧倒的に豊富で、多様な選択肢から選べるのが魅力です。
| 大学名 | 学部/プログラム名 | 学べる分野 | SGU | 所在地 | 特徴/入試要件目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | SILS, SPSE, TAISIなど | 国際教養、政治経済、社会科学など | A | 東京 | 日本最多の英語プログラム数。多様な学問選択肢。 |
| 慶應義塾大学 | PEARL, GIGA | 経済学、情報・ガバナンス | A | 東京/神奈川 | 国内最難関。世界中から優秀な学生が集まる。 |
| 上智大学 | FLA, SPSFなど | 国際教養、サステナビリティ、理工 | B | 東京 | リベラルアーツ教育の伝統。少人数制が特徴。 |
| 国際基督教大学 (ICU) | 教養学部 | リベラルアーツ全般 | B | 東京 | 日英バイリンガル教育のパイオニア。 |
| 立教大学 | GLAP | グローバル・リベラルアーツ | B | 東京 | 全員が留学を経験する独自のカリキュラム。 |
| 明治大学 | 国際日本学部 | 日本研究、クールジャパン | B | 東京 | 日本文化を国際的な視点から学ぶ。 |
| 法政大学 | GIS, GBPなど | グローバル教養、グローバルビジネス | B | 東京 | 多様な英語プログラムを提供。実践的な学びが豊富。 |
私立大学(関西圏・その他)編
独自の強みを持つ個性豊かな大学が多く、地域に根差した国際教育を展開しています。
| 大学名 | 学部/プログラム名 | 学べる分野 | SGU | 所在地 | 特徴/入試要件目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 同志社大学 | ILA | 国際教養学 | B | 京都 | 京都という立地を活かしたリベラルアーツ教育。 |
| 立命館大学 | グローバル教養, 国際関係 | グローバル教養、国際関係学 | B | 大阪/京都 | 複数のキャンパスで多様な国際プログラムを展開。 |
| 関西学院大学 | 国際学部 | 国際学 | B | 兵庫 | 国際貢献や多文化共生をテーマにした学び。 |
| 立命館アジア太平洋大学 (APU) | APM, APS | 国際経営、アジア太平洋学 | B | 大分 | 学生の約半数が留学生。圧倒的な多文化環境。 |
出願プロセスと対策の完全ガイド
英語学位プログラムへの出願は、日本の一般入試とは大きく異なります。主に書類選考で行われ、以下の準備が必要です。
- 英語能力証明: TOEFL iBTやIELTSのスコア。難関校を目指すなら、高校2年生のうちから対策を始め、TOEFL iBT 100点以上を目標にしましょう。
- 学力評価試験: SAT, ACT, IB(国際バカロレア)などのスコア。これらは英語力だけでなく、数学的・論理的思考力を測る試験です。計画的な学習が不可欠です。
- 志望理由書 (Essay): 最も重要な書類の一つです。「なぜこの大学で、この学問を学びたいのか」「自分の経験がどう活かせるか」「将来どう貢献したいか」を、自分自身の言葉で具体的に綴る必要があります。
- 推薦状: 高校の先生(できれば英語の先生や、自分のことをよく理解してくれている先生)に依頼します。早めに相談し、自分の目標や熱意を伝えておきましょう。
- 高校の成績証明書: 高校3年間の成績(GPA)も重要な評価対象です。日々の授業をおろそかにせず、高い成績を維持することが大切です。
出願期間は大学によって異なりますが、多くは秋入学(9月入学)で、前年の秋から冬にかけてが一般的です。早めに志望校を定め、計画的に準備を進めましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. 日本語能力は全くなくても卒業できますか?
A. はい、プログラムを卒業すること自体は日本語能力がなくても可能です。しかし、より豊かな大学生活を送るためには、ある程度の日本語能力があった方が良いでしょう。サークル活動や友人との交流、アルバイト、そして将来日本で就職を考える場合には、日本語力が大きな助けとなります。多くの大学では、留学生向けの日本語クラスも開講されています。
Q2. 英語学位プログラム卒業後のキャリアパスは?
A. 非常に多岐にわたります。外資系のコンサルティングファーム、投資銀行、IT企業、グローバルメーカーといった民間企業はもちろん、国連などの国際機関、NGO/NPOで活躍する卒業生も多くいます。また、海外のトップ大学院に進学し、研究者の道に進む人も少なくありません。プログラムで得た「専門性」と「高度な英語運用能力」は、世界中のどこでも通用する強力な武器になります。
Q3. 日本人学生と留学生の比率はどのくらいですか?
A. これはプログラムによって大きく異なります。立命館アジア太平洋大学(APU)のように、日本人学生と留学生がほぼ半々になるように設計されている大学もあれば、留学生が多数を占めるプログラム、あるいは日本人学生(帰国子女など)が多いプログラムもあります。各大学のウェブサイトで「Student Demographics」や学生インタビューなどを確認し、キャンパスの雰囲気を調べてみることをお勧めします。
Q4. 英語力に自信がありません。難しい場合どうすれば良いですか?
A. まずは、TOEFLやIELTSなどの目標スコアをクリアすることが最優先課題です。もし現時点でスコアが目標に届いていない場合、諦める必要はありません。
代替策として、以下のような選択肢が考えられます。
- 1 1年間の準備期間を設ける: 浪人やギャップイヤーを利用して、集中的に英語力とSATなどのスコアアップに専念する。
- 2 海外大学のオンラインコースを受講する: 興味のある分野の講義を英語で受けることで、アカデミックな英語に慣れる訓練になります。
- 3 国内大学の国際系学部を目指す: まずは日本の大学で英語力を徹底的に鍛え、大学院で海外を目指したり、編入制度を利用したりする道もあります。
大切なのは、自分の現状を正確に把握し、現実的な計画を立てて努力を続けることです。
成功へのラストスパート!3つの実践的ヒントとコツ
1. 志望理由書は「未来の自分」を描く設計図
ただ「この大学で学びたい」と書くだけでは不十分です。「なぜ他の大学ではなく、この大学のこのプログラムでなければならないのか」「そこで得た知識や経験を、将来どのように社会に還元したいのか」という一貫したストーリーを描きましょう。自分の過去の経験と未来の目標を繋ぐ、あなただけの物語を語ってください。
2. オープンキャンパスやオンライン説明会をフル活用する
ウェブサイトの情報だけではわからない「生の情報」を得る絶好の機会です。教員や在学生に直接質問することで、プログラムの雰囲気やリアルな学生生活を知ることができます。事前に質問したいことのリストを作成していくと、より有意義な時間になります。
3. 【意外な盲点】大学の「学術論文」を読んでみる
少しハードルが高いかもしれませんが、非常に効果的な方法です。興味のあるプログラムの教員がどのような研究をしているか、大学のウェブサイトで公開されている学術論文(アブストラクトだけでもOK)を読んでみましょう。その大学の研究レベルや学問的な特色を肌で感じることができ、志望理由書に「この先生の研究に興味を持ちました」といった具体的な一文を加えるだけで、あなたの熱意と知的好奇心は格段に伝わりやすくなります。
まとめ:グローバルな未来への第一歩を踏み出そう
この記事では、英語だけで卒業できる日本の大学について、その魅力から選び方、具体的な大学リストまでを詳しく解説してきました。
英語学位プログラムは、日本にいながら世界レベルの教育を受け、グローバルなキャリアを目指すための、現実的で非常に魅力的な選択肢です。
多様なバックグラウンドを持つ仲間との出会い、世界水準の教員から受ける刺激的な授業、そしてそこで得られる高度な専門性と英語力は、あなたの人生を間違いなく豊かにしてくれるでしょう。
さあ、次はあなたの番です。この記事で紹介した「選び方」と「大学一覧」を参考に、まずは少しでも興味を持った大学の公式サイトをじっくりと調べてみてください。そして、オンライン説明会に参加したり、資料請求をしたりと、具体的なアクションを起こしてみましょう。
その一歩が、あなたのグローバルな未来への扉を開く鍵となります。あなたの挑戦を心から応援しています。
免責事項:本記事に掲載されている情報は2024年時点のものです。入試制度や学費、プログラム内容等は変更される可能性がありますので、出願の際は必ず各大学の公式ウェブサイトで最新かつ正確な情報をご確認ください。
※記事内の画像は AI(Genspark)で生成しています